機械「川や海へ放流する水の水質向上」

担当プロジェクトについて

東京都下水道局では、事業活動から発生する温室効果ガスの排出量を率先的かつ計画的に削減していくため、下水道事業における地球温暖化対策の道筋を示した「アースプラン2010」を策定しています。この「アースプラン2010」に基づき、温室効果ガスの削減や省エネルギー化を図る設備の更新を計画的に推進しています。
現在携わっているプロジェクトは、水再生センターにおける汚泥処理設備の更新事業です。水再生センターでは、流入してくる下水から汚れを取り除き、きれいな水にして川や海に放流します。
この過程で発生した汚れ(汚泥)を処理する工程が汚泥処理工程です。使用する汚泥脱水機を省エネルギー化し、汚泥を焼却して灰にする汚泥焼却炉の近くに脱水機を設置。ユニット化することでさらなる省エネルギー化を図ります。
事業がスタートしたのは平成25年度当初。完成は平成28年度末の予定です。このプロジェクトには機械工事を始め、土木、電気工事等の関連工事もあり、関わる部署も計画から設計、工事、維持管理部署と多岐に渡るので、かなりの人員が関わることになります。

プロジェクトがもたらす影響度・貢献度

汚泥ガス化炉(高温省エネ型焼却炉)

水再生センターから排出される温室効果ガスの排出量削減にも大きく貢献します。省エネルギー型脱水機を導入することで、従来型の脱水機に比べ電力量や薬品使用量を削減でき、約3割の省エネルギー効果が期待されます。
また、汚泥処理のユニット化や汚泥焼却炉を高温省エネ型の焼却炉に更新することで、さらに温室効果ガス排出量を削減することができます。このように老朽化した施設の更新事業に取り組むことで、下水道事業全体で温室効果ガスの大幅な削減効果を得ることができます。

プロジェクト内での自身のミッション・役割

汚泥脱水設備の機械設備に係る、更新工事の設計を担当しています。具体的には、設置する機械の検討や各設備の配置計画、また容量計算等の設計業務や積算業務を行っています。業務を進めていく中で、機械メーカーやコンサルタント会社等との技術的な打ち合わせの場も適宜設けます。その他にも、図面では分かりにくい機械設備の現況を把握するために、実際に工事を予定している水再生センターに赴いて、現場調査を実施します。
設計に関わる根本的な事項を十分に整理し、なぜこの工事を行う必要があるのか、どうしてこの設備を導入したのか等、設計者として分かりやすく説明できるようにしておくことが必要です。

都ならではのやりがい

省エネルギー型脱水機

下水処理設備全体として最適なシステムとなるように様々な角度から技術的な検討を行うことは、技術系の私にとって非常にやりがいのある仕事です。また東京都では、職員の技術力の向上を図るために技術研修や職種毎の発表会を実施するなど、人材育成に力を入れています。私も、庁内全体の技術職員向けの研修である「高度建設技術研修」という研修に参加しました。都の技術的な課題を取り上げ、その解決策についてレポートを2年間でまとめるという政策提案型の研修です。内容はかなり高度で充実したものでした。この研修を通して、技術的な知識を深めることができたこと、他局の多くの方々と知り合いになれたことは、私にとって貴重なものとなっています。

南多摩水再生センター