建築「災害時の復旧復興を可能にする、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化。」

担当プロジェクトについて

緊急輸送道路は、震災時に救急救命・消火活動、物資の輸送等の大動脈となる道路です。
この緊急輸送道路のうち特に沿道の建築物の耐震化を図る必要がある「特定緊急輸送道路」について、倒壊により道路閉塞するのを防ぐため、耐震診断を義務付け、耐震改修を努力義務化したのが平成23年に定めた「耐震化推進条例」です。
この条例に基づき、財政支援の制度を整えながら、建物所有者への説明やダイレクトメールの送付などを行い、積極的に耐震化を図っています。
耐震診断義務化の対象は、特定緊急輸送道路に接し、一定の高さ以上で、旧耐震設計基準(昭和56年6月以前)の建築物。プロジェクトの目標は、平成27年度末までに100%耐震化完了としています。
現在、私の係は係長2人、担当7人の大所帯。さらに、建物所有者の皆さんの窓口である区市町村の沢山の方々の尽力があってこその事業です。

プロジェクトがもたらす影響度・貢献度

倒壊する建物

緊急輸送道路の沿道建築物が耐震化されていくと、震災が起こっても、救急救命・消火活動、物資の輸送、復旧復興の大動脈が確保され、都民の安全が図られるようになります。阪神・淡路大震災では、建築物の倒壊により道路閉塞が起こり、これらの初動体制に大きな影響が生じました。緊急輸送道路の機能確保は非常に重要であり、首都直下地震が間近に迫ると言われている中、喫緊の課題であると認識しています。

プロジェクト内でのミッション・役割

去年までは現場の事務所に所属しており、建物所有者の皆さんのところへ、耐震診断実施のお願いに行っておりました。中には、診断に後ろ向きの所有者の方もいらっしゃいます。足しげく通い、丁寧にご説明することで診断実施の了解をいただいた時には、大きな達成感を感じました。さらに、所有者の方からの技術的なご相談にのることも大切な役割です。これには、学生の頃に学んだ構造に関する基本的な知識が活きています。
そして、今年からは本庁にて、現場での経験を踏まえて本事業の進行管理や全体的な取りまとめを行っております。

都ならではのやりがい

緊急輸送道路

建築物の耐震化を図ることは、すなわち都民の生命を守ることですので、非常にやりがいがあります。震災時、ひとつの建物が道路を防ぐだけで何人もの命に影響する可能性もあるのです。そのような観点でも、本事業は大変責任の重い仕事であり、使命感も強く感じています。
また、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化は、平成23年度に東京都の条例で定めたものですが、その後、法律でも定められることとなりました。このように全国で初めての取り組みがいくつもあることが、首都東京としての魅力です。法律にもとづき、他県や政令市においても、沿道建築物の耐震化に向けて動き出しているところもあると聞いています。先駆けとなった東京都は問い合わせを受けることも非常に多いので、誇りを感じています。

都内の緊急輸送道路